「でも別に、一人でも十分だし…!」
急いでフォローを入れると、
悠里くんはガシガシと頭を掻いた。
「それでも、
5人全員でやるのと一人でやるのじゃ、
かかる時間だって違うし、
疲れるじゃん」
「そうだけど……」
「声かけてよ」
あれ、なんでだろ。
悠里くん、普通に話してる…?
「悠里くん、いつも女の子に囲まれてるし、
いつも、掃除が終わる頃にはいないから…」
「……あ、言った」
「へ?」
「“悠里くん”って」
クスクス、と笑う悠里くん。
……あ、しまった。
呼んじゃ、ダメだったよね…。
「馴れ馴れしくてごめんなさい、矢代くん」
「……なんでそういうこと言うかな」