「ふふは、ははははは!」





目の前のこいつが顔を押さえて笑う。





「やっぱりねぇー?
おかしいと思ったんだよ、急に着いてくるようになっちゃってさ」





またそう言って私に近付き





「俺のこと…騙してたよね?
バレバレだったよー」





ふっ、という笑いが耳元に響いてぞくっとする。





「落ちたと思わせれば興味も薄れるかなって…」





私のその一言にも大きく笑う。





「ふふっ、それで?早く俺から…ふふ、解放されたかったって??」





どうしても笑いが堪えられないようで喋りながらも吹き出している。


そ、そんな笑うこと?!!





「はぁーおっかし…
こんなことした女の子、君が初めてだよ。
残念だね、もっと興味出てきた」





にやっと意地悪そうな顔で私を見つめる。





「わ、私…絶対好きになりませんよ!
そんなゲーム感覚で女の子を見てるような人を好きになんてならない」

「それはどうかなぁー?
絶対君のこと、落としてみせる。
今までは引いてたから…次からはガンガン攻めるね」





ふふ。じゃあ、俺は先に戻ろうかな。


そう言って屋上にただ1人残された。


このまま行ったら会っちゃうからもう少しここで時間潰していこう。




…ガンガン攻めるって、どういうこと?!


風を感じながらそんなことを考えた。