「お前ってほんとムカつくわ」



「えー、やっぱり」



ビビって目を閉じてるけど、なんもしねぇっつの。



「紫藤には、俺から話しとくから。あいつ多分、そーいうの気にしない」



「カズマが優しい…なにかあるの!?」



は?



いや、俺いつもそんな冷たいか?



うーん、冷たいか…。



冷たいよな。



これぐらいで優しいってことは。



めちゃくちゃ優しくしたら、少しは俺のこと好きになってくれんのかな。



「ゆめに…紫藤と話して欲しくないだけじゃん」



これが、本音か。



言ってて恥ずかしくなってきた。



耳まで熱い。