次の日の夜明け頃。



無意識に抱き寄せていた温もりが更にべったりと寄り添って来た感覚で、悠斗は目を開けた。




うっすらとした視界の中で美優が腕枕から落ちて丸まっているのを見て、片手を美優に巻き付ける。




小さく寝息を立てている美優を目覚めて一番に見れたことで悠斗の気分はとてもよく、美優の顔に掛かっている髪を払ってそれはそれは幸せそうに笑みを浮かべた。




視線を枕の方へやり時間を確認すると【4時30分】をデジタル時計が表示していた。





……あと30分経ったら起こそう、と思って美優の寝顔に視線を戻す。




六時にはここを出なければならない。マンションに車を置いて荷物を取って仕事に行って、昨日の有給の分帰りは遅くなるが帰ったら美優をドロドロに甘やかして。数度食らったお預けも解消して。




着々と今日の計画を立てながら悠斗は、美優の頭を撫でて朝の緩やかで穏やかな時間を過ごした。







No side*END