「風邪?」

晴人が食べかけのパンを置いてゆっくりと私に近付いてくる。

まるでそれは蛇のようにジリジリと。


私の長年の想いが通じてやっと晴人と付き合えるようになったのに彼女というよりはまるで召し使いのような扱い。

これ持ってこい、あれ買ってこいは日常茶飯事。


デートはしてくれるけど私の行きたい場所はほとんど却下されるし、髪や洋服に気合いを入れても「可愛い」の一言もない。

どうかな?ってこっちから求めると返事はいつも「別に」だし。