「そして、類も施設育ちです。」


「えぇ!?」


『お父さんも…?』


「二人共親に捨てられた過去を持っている。
朱音には母親、類には兄が会いに来たがな。」


「アルバムの最後のページに映っています。」


言われた通りにアルバムを捲ると、
お母さんとお父さんの結婚式の写真だった。


『あ、これ…。』


「おねぇちゃんと蒼月だぁ〜!」


そこには幼い私と蒼月も映っていた。
だからこの人達は私達の事を知っていたんだ。


そして、その隣にお母さんと似ている女の人と
お父さんに似ている男の人が居た。


「朱音の母親は重い病気にかかっていてな、
その結婚式の一週間後に他界した。

類の兄である翠は類の元で働いてる。」


そんな事、初めて知った……。