琉衣くんはポケットに手を突っ込んだままスタスタと歩く。


歩くペースの早い彼に置いて行かれないよう、私は必死で早歩きしていた。



「でもぶっちゃけ、俺的にはデザートが一番うまかったけどな」


「そ、そうだね!

あのタルト美味しかったよ…って、あっ」


「……ん?」



自分で言いながらドキッとする。


さっきのことが頭に浮かんで…


琉衣くんに食べさせてもらったことを思い出したら急に顔が熱くなって、思わず口に両手を当てた。



「なんだよ?」



琉衣くんは不思議そうに眉をひそめながら私の顔を覗き込む。



「ううん!なんでもないっ!///」


「はぁ?」


「ほんとになんでもないの!

どんな味だったかなって思い出してただけだよ!//」


「……」


「そ、それより…これからどうする!?」