「その、まどか、頬は、大丈夫か?」


「大丈夫だよぉ。 心配してくれてありがとぉ」


まどかは笑ったまま答えた


「……にしても、許せねーよ、翼のヤツ」


パンッと拳を掌で受け止めながら翔太は言った


「そうだよ。 殴っておいて、やってないって嘘つくし」


「……そう、だな」


「……」


皆は既に翼を悪者扱いしている


大河はまたぼうっとしているし


「……俺らで定期的に追いつめるか?」


「! ダメだよ!」


翔太の言葉に思わず否定してしまった


「……は?」


「浩輔?」


「……」


ここにいる皆の視線が集まって、嫌な汗をかいた


この中で俺は一番弱い


だかは皆を敵には回したくない


「お、女の子なんだし、暴力はダメだよ?」


ニコッと笑った


「安心しろ。 裏切り者でも女だからな。 手を挙げるほど愚弄じゃねーよ」


実際に掴みかかった奴が何を言う


心の中で呟いた