ーーパタン。


一方的にドアを閉めて、ドアに背中を預けながらずるずるとその場にかがむ。



「顔あっつ……」



手を両頬に当てて、ぽつりとつぶやく。


冷めない。 熱が全然、冷めない。



氷野くん……。


どれだけ、好きにならせるの。


どうしてそんなにかっこいいの。



いっしょにいたらドキドキするのに、離れるとちょっとさみしい。


離れるとホッとするのに、やっぱり氷野くんと話したいと思う。



氷野くんの好きなタイプはまだ知らない。


ひとつだけわかるのは、わたしのタイプは間違いなく、氷野くん、あなたです。