そして人々の気配が消え去り・・・


大広間は、あたしと、仲間達だけになった。



ただっぴろい空間はシンと静まり返り、音ひとつ無い。


みんながあたしに、声をかけるのをためらっていたから。


声も無く、足音も無く、呼吸の音すら聞こえない。


ただ・・・・・・


視線が。


みんなの、あたしを見る視線だけが、ここに存在していた。



あたしは、その視線の中でペタリと座り込む。


全身から力が抜けて、体を支えていられなかった。


重力に引っ張られるように、ヘナヘナと体と心が崩れ落ちるのを感じる。



涙も・・・流れ落ちた。


もうあたし、限界・・・・・・。



呆けた表情の頬を伝い、涙がポロポロこぼれていく。


次から次へと遠慮なく流れ落ちる涙。


鼻の奥が充血してジリジリ痛い。


痛い。痛い。


痛い痛い痛い痛い。



「痛い・・・よぉぉ・・・門川君・・・・・・」


門川君。門川君。門川君・・・。



ヘタリ込み、大口を開けて、涙を拭きもせずに。


赤ん坊のようにあたしは、わぁわぁと大声を上げて泣き続けていた・・・・・・。