「あ、告白か?告白されたんだな?」

「なんだよお前、その顔。このまま知らない夕斗にならないで……って言われたよ」

「ふーん」

「……俺って、変わったのか?」


隼人とこんな会話するのも変だけど、なんか今はちょっと気になった。


「人って、変わる人もいれば変わらない人もいるんじゃないの?」

「…………」


そして以外な答えが返ってくる。


「けど俺は、お前は変わってないと思うよ?」

「え?」

「お前は、俺と違ってバカ正直なんだよなぁ」

「バカって何だ、バカって」


隼人はコップにお茶を注ぎながら話を続ける。


「正直すぎるって事。今まで、こういう事がなかったからそんな気持ちが出てこなかっただけで、本当は素直だった自分に気付いただけじゃないの?それは、変わったとは言わない」


本当の自分に……気付いた。か……。


「俺も正直、驚いたよ。兄貴に彼女が居て、千鶴ちゃん?だっけ?、しかもそれが教え子で、しかもしかもお前のクラスに転校してきて、お前と仲良くなってたなんてな」

「長いな」

「美佳はお前の事が好きだから、心配なんだろ」

「ハァ……よくわからねぇよ俺」

「美佳だって、そういうお前を初めて見て「変わった」って思ったんだろ。美佳もいつかは分かるさ」


珍しく、俺の味方か?

けど、少しは楽になったかも。


「サンキューな」

「……気持ち悪いんだけど?」

「素直に受け取れってーの。あと、お前が千鶴ちゃんとか言うと、気にくわねーんだけど。じゃ」


俺は部屋へ向かった。


「……うん。恋だね、ありゃ」