―――涙は止まることを知らず、泣きじゃくりながら自身のクラスに向かった。

やっぱりそこは温かく、ぐしゃぐしゃの顔で泣くわたしと、芽留ちゃんを見た途端、あたふたと駆け寄ってきてくれた。

わたし達を囲うクラスメイトに目をぱちくりさせながらも、芽留ちゃんと顔を見合わながら笑った。

しかし頭の傍らでは『どうして、』が駆け巡る。こんなにも温かいのに、何故か、欲する彼の温もり。この日はずっと、冷たい彼の瞳が頭から離れる事はなかった。