「キミ子ちゃん、どうしたの?」
ニコッと優しい笑みで、吉田くんは笑いかけてくれた。
環ちゃんと皐月ちゃんは、何も言わずに私を見つたまま。
深呼吸して……。
言わなきゃ。
「私、たくさん考えたんだけど…。やっぱりダメみたいで。
みんなを傷つけたくないから、離れなくちゃって思ったけど…。でも、無理みたいです。
みんなと一緒にいたい…」
ギュッと目をつむった。
なんて言われる…?
今更、だめかな。
ビクビクとしながら、返ってくる言葉を待っていた。
すると、ふわりと誰かに抱きしめられる。
私は、閉じていた目を見開けた。
「た…まきちゃん?」
環ちゃんが、私を抱きしめていた。