10分も遅刻してる。


もう居ないと思う。


だけど―――‥


『もしかしたら』そう心の奥底で期待している自分がどこかにいた。

こんなの、私らしくない。


ここに来てから少し、感覚が麻痺してるのかもしれない。なんて考えながらも、走らす足は決して止めない。