あたしのことを言ってるなんて。
そんな甘ったるいこと、思わない。





くだらない幻影だって知ってるから。









それくらい、分かるから。








でも、誓志が好き。
誓志の好きなバスケが好き。




だから、撮るの。
あなたの輝く姿を。




それは、あたしにとって、
何より揺るぎない確かな真実だから。




放送部員としてでなく、
ただの田川 花として見つけた真実。






それを守り抜くことが、あたしの恋。
大切なあたしの恋。




ーーーーーーーーーーーーーズームする。
アップになる、誓志の生真面目な表情。


好き。
誰にも気づかれなくても、叶わなくても、あなたが好き。




想いを込めて、カメラに触れる。


君を想って。




☆End☆