市内にいくつかある芝のグランドで試合は行われる。


「修斗、今日のスパイクは?」


「あ?スパイク?」


ベンチに必要なものを運んでるときに、修斗に聞いた。


「何色?」


「赤だけど」


「じゃあ、今日は勝てるね」


「なんだそれ」


修斗の頭の上には、はてなマークが浮かんでた。


「赤いスパイクだとね、勝率がいいんだよ」


「そっか」


修斗が一瞬考え込んだ。


でもすぐに。


「そうかもしれないな」


そう言って、ニコって笑った。