教室に入ると那美の姿はなかった。
そういえば、私達って那美と一緒の班じゃん..。
あと、優真くんも。

友理奈は自分の席に荷物を置いてから私に

「ちょっと用事あるし行ってくる」
とだけ言って、どこかに行ってしまった。
それを言う友理奈の顔からは何も、読み取れなかった。

どこに行くんだろう?私は不思議に思ったけど、行かない方がいいと思った。

数分して那美が来た。
でも、友理奈は帰ってこない。
その後海斗が来た。 海斗に友理奈の居場所を聞いても知らないと言った。
優真くんは..知るはずないか..。


[キーンコーンカーンコーン]

チャイムが鳴っても友理奈は帰ってこない。
私は、教室に入って来たもっちゃんに

「友理奈が何処にいるか知らん?」
と聞いても、やっぱり「しらんで」と言われた。

本当に何処にいるの?
私は、そんな気持ちのまま授業を受けた。
当たり前だけど、授業なんてまったく頭に入ってこない。

2限目は体育だった。
私は、授業を受ける気になれなかったのでサボる事にした。
海斗もそうだったみたいなので、一緒に屋上に行った。

「友理奈、どこにいるんかな..?」
海斗も同じことを考えていたみたいだ。

「そうだねえ」
私はそう言った。  
やっと屋上に着いた。

「えっ!?」

屋上には友理奈がいた。