「まぁまぁ、落ち着きましょ?」
そう言ったのは、ずっとニコニコしているこころちゃんだった。
有紀さんは

「こころちゃんが言うなら..」なんて言ってる。

多分、私と友理奈と海斗は同じ気持ちだろう。
友理奈はこころちゃんに、有紀さんが元ヤンという事を教えた。


「こころちゃん、有紀さんって元ヤンやねんで!」
こころちゃんの反応といえば..私の予想ではもっと怖がると思っていたのにこころちゃんは

「かっこいいやん!そうやったんや~。有紀さんにこの事詳しく聞いていいかな?」
なんて言ってる。
もしかして、怖いもの知らずかな?
そしてこころちゃんは有紀さんにヤンキー時代の事を聞きはじめた。

「有紀さんが入ってた族の名前ってなんですか?」
こころちゃんは興味津々だった。

有紀さんは自慢げに
「黒姫っていう名前だよ!ちなみに、総長だったんだ~」って言ってる。

それを聞いたこころちゃんは
「わ~!すごいですね!!なんか憧れます!」
私はどこが?って思った。

有紀さんは
「何度か友理奈も誘ったんだけど、なかなか入ってくれないんだ~」
友理奈は男子たちのゲームを見るのに必死だった。


こころちゃんはなぜか私に「友理奈ちゃんって、ケンカ強いの?」って聞いてきた。
まぁ強いよね..。今日だってケンカしてたし。
私はこころちゃんに
「強いよ!けど、めったにケンカはしないかな~?」
と教えた。

そういえば..海斗に優真くんの事教えるの忘れてた...。
今のうちに伝えようかな?

私は海斗を呼び出した。

「海斗大事な話あるしちょっと来て。」
「ん。分かった」
とりあえず聞かれたら困る話なので私達は部屋を出ることにした。

有紀さんは智樹さんに

「告白なんかな~?」って聞いてる。智樹さんは
「そうちゃう?」なんて答えてる

私は心の中で「そんな訳ないじゃん!」とツッコンだ。



{バタン}←扉の閉まる音。