「あ、ホントだ!!今日も輝いてるな~」
僕とお兄ちゃんは毎晩、晩ごはんを食べ終わったらすぐに部屋に行き、星を眺める
それが唯一、僕の楽しみで…
「ねぇ星はどこから生まれてくるの?」
大人に聞いたら
『さぁ?わからない』
って真剣に考えもせず、あっさりと返すだろう
だけどお兄ちゃんは……
「…星ってな、人間の魂なんだよ」
「ホント!?」
お兄ちゃんは大人と違って、答えをくれる
なんでも教えてくれる
それが例え、お兄ちゃんが創った考えでも…
だけどそれが嬉しくて、事実だったら良いのにって思ったりする
「死んだ人間がな、自分の魂を星に変えて今一生懸命生きようとする人達を明るく照らすんだ…その人たちが夜空を見上げた時、星は人の心を癒す。星はその人たちを癒そうと、一生懸命光るんだ…人の魂が俺達を見守ってくれてるんだよ」
「そうなんだ!」
僕は興奮ぎみになり、星を見つめた
「…もし、俺が死んだら星になって蒼を見守ってやるよ」
いきなり真剣な話になった
そんな死ぬなんて言わないでくれよ…
「うん!だけどお兄ちゃんを死なせたりしないよ?」