「優しいよね、本当に。俺が傍にいなくとも、俺のことを考え、彼女に会いたい俺の気持ちも汲み取り、ささやかな繋がりをしてくれる彼女の愛がひしひしと伝わってくる。居ても立ってもいられないとは、このことなんだろうねぇ。会えない寂しさをメールで紛らわしてくれようとしたみたいだけど、駄目だ。彼女を思い出して、焦がれてしまう。胸が苦しくて仕方がない、傍にいない彼女とて俺と同じ気持ちのはず、なんたって、俺と彼女は相思相愛だからね。思っていることは全て同じ、俺が恋い焦がれているならば彼女とてそう。ああ、こんな苦しみを彼女も味わっているだなんて、今すぐ抱きしめ癒したい。――というわけで、先生は一身上の都合により退職します」