『一樹・・・』

そこにはいるはずのない
愛しい人、一樹がいた。


『あ、私出ていくね?夢柚、一樹、素直になりなよ?』

バタンッ
花梨が出て行った。


『夢柚・・・ごめん。』


『一樹?』


『俺、好きで浮気してたんじゃない・・・』


『え?』


『実はお前に嫉妬してもらいたかったんだよ…』

『嫉妬?』

『あぁ。付き合ってからはお前強がりだし、俺だけ好きなのかと思って・・・お前を妬かしたくて他の女と遊んだりお前に冷たくした。それが夢柚を傷つけてたんだな・・・ごめん。』