真っ白な天井が視界いっぱいに映り、その後豊平の顔が表れた。


ソレをかき消す様に、両腕で目を覆う。


1つ、深いため息をついた。


「お前をそんな風にするなんて、マジスゴイな、悪魔ちゃん♪」


しつこい“同居人”を、最高に白い目で睨んでやった。


午後7時の、とあるマンション。


オレはその一室で、この男と一緒に住んでいる。


「まだ何か飲むかーー?雫」


灰色の髪の毛に、白いピアスを付けたコイツは……戸塚 粋羅《とづか すいら》。


オレが人間界の修業の間だけ同じ家に住む事になった、同い年の天使だ。