怜人が医師免許を取得してから病院で働き始めて、

そして、怜人が一人前の医者になったと怜人のお父さんから認められて私たちは結婚した。


全てが順調に行った訳でもなく、喧嘩もしたし、泣いた日もあった。


でも別れなかったのはお互いがお互いを信じていたからだと思う。


怜人との子どもを授かったとき、真っ先に浮かんだ名前は『怜奈』だった。


安易かもしれないけど、ふたりの名前をたして。


「さて、久しぶりにふたりで出かけるけどどこ行きたい?」


怜人が手を繋ぎながら聞いてきた。


今日は怜人とのデート。


「怜人とならどこでもいいよ」


「それじゃあドライブしながら怜奈の玩具でも見に行くか」


「うん!」


天気は快晴。


隣には大好きなあなた。


思い出を作っていこう。


色褪せない思い出を。



それが私たちの、




記憶の方程式だから。



[完]