「よっ!!おはよ」



ドンと背中を叩かれた。



会社の前で、信号待ちをしている時だった。



大野さんかと思って、振り向くと・・・・・・そこには、無邪気な笑顔の豪太がいた。





「え?あ、おはよう」



「何、びっくりしてんの?」



「だって、話し方が・・・・・・」



「あ、ごめんごめん。先輩だったな。でも、年下だから、敬語じゃなくていいよね?」



「いいけど。変な感じ~」



「そうか?」





いきなり、超親しげな話し方になった豪太に戸惑いながらも、少し喜んでいる自分がいた。




飲み会で親しくなった私達だったけど、会社では挨拶程度で、あれからちゃんと話していなかった。





敬語で話している豪太よりも、やっぱりこの方がいい感じ。




気を使わなくなったのか、豪太の表情も、今の方が好きだったりする。




クリクリな目がよく動いて、小動物みたいでかわいい。