けど、結菜は欲しい。 ホントは、課長と結菜が一緒にいるのだって辛い。 課長の左手の薬指に付いているシルバーリングと、結菜の左手の薬指にも付いているシルバーリングを見る度、胸が苦しくなる。 「……はい。ありがとうございます、頑張ります」 俺はニコッと微笑んだ。 欲しいんだ。 結菜の全てが…。