何回も訪れていて、見慣れた白く綺麗な一軒家
…やっぱでかい。
「どうぞ」
ドアを開けて微笑む愁はどこぞの執事みたいだ。
…私の頭にしてはやけにメルヘンなこと考えてるけど
「ありがと、お邪魔します」
挨拶をして中へ入るが、シーンとしている
あ、もしかして
「そういや今日誰もいない」
思い出したように言う愁に、やっぱり…と思う
「そっか…てか手土産なんもない、ごめん」
人様のお家にお邪魔するのになんもないとか失礼だな私…
「いーの、」
「でもっ、」
「アズはもう家族みたいなもんだから」
「……」
う、うわああああああああ
え、これってそーゆー意味だよね?
え、だよね?
ぷぷぷプロポーズっ…
やばい、照れる。恥ずかしい。…嬉しい
照れる私を他所に、ニヤりとする愁は確信犯だ。