☆朝太side☆


「・・・は?」


 朝美からドラマのことを聞いた俺は


 暫くフリーズしてしまった。


「ドラマ出演よ!ここで一気にあすくの名前を、世間に広めましょう!」


 いやいや・・・ちょっと待て。


 俺がドラマ出演?


 あの花林と?


 名前を広めたい朝美の気持ちはわかるけど・・・。


 俺、女嫌いなんだぞ?


 復讐相手の役を、どうしてやらないといけない?


 ・・・意味わかんねぇよ。


「おい朝美」


「念のため言っておくけど、あすくに拒否権はないから」


「はぁ!?演じるのは俺だぞ?なんで断れねぇんだよ」


「プロデューサーも監督さんも、あすくに出てほしいって直々に頼んできたのよ?『ギャラクシー』のトップモデルでモデル界のプリンス・あすくにね」


「好きでプリンスになったんじゃねぇよ」


「ともかく!ちゃんとやること!お母さまからもお願いねって言われているのよ」


「・・・」


「ほんと、あんたってお母さまに弱いわよね」


「・・・うるせぇよ。母さんが強いだけだ」


「ともかくお願いね。明日、お昼の1時に遥華テレビの第一スタジオに来なさい。遅刻したらどうなるか、わかっているでしょうね?」