《次の日》
《梨々華SIDE》

コンコン

勇大「梨々華ちゃん。入るね。」

ガラガラ

勇大「梨々華ちゃん。調子はどうかな?」

梨々華「大丈夫です。」

少し怠いけど。嘘をつく。

勇大「じゃあ、熱計ってね。」

いつもと同じように、体温計を脇に挟む。



ピピー。

〝37,8〟
勇大「少し、熱があるな。ちょっと、検査したいんだけど、大丈夫かい?」

梨々華「大丈夫です。」

悠斗「無理は、すんなよ。」

悠くんは、いつも私の心配をしてくれる。

梨々華「大丈夫だよ。無理はしてないし、体が熱に慣れちゃったみたい。」

勇大「そうか。じゃあ、検査室、移ろうか。」

そう言うと悠くんは、私をいつものようにお姫様だっこして車椅子に乗っけてくれる。