ある夜、帰宅した夫に呼ばれた。 「藤乃・・・私は、明日からしばらく日本を離れることになる。家の留守を頼む。何かあれば光に何でも言ってくれ。あいつにも家にいるように言ってあるから。」 この家に 2人きり。 お手伝いさんは夫の留守には休みをもらうことになっていた。 この広すぎる家に 私と光は2人きり。 何か起こるのではないかという不安は 気付けば、期待へと変わっていた。