捺希の話を終えた後、私たちは面会時間が終わるまで雑談をしていた。

璃亜と斗真は真っ直ぐ家に帰り、私は訊夜の家にお邪魔した。

通されたのはリビングではなく、決して広い部屋ではないのに必要最低限の物しかおいてないせいか、とても広く見える訊夜の部屋。


昔から変わらない、質素な部屋。


私が部屋に入ったのと同時に部屋から出て行った訊夜。

数秒間、開けっ放しの扉を見つめると紺のベットに腰掛けた。


今、家には訊夜と私、2人しかいない状態。

訊夜の家は2階建ての一軒家で、訊夜の部屋は2階。