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土「山崎か。入れ」



すると障子が開き、男が入ってきて腰を下ろした。


烝「坂口薫について色々と調べてみました」



土「それでどうだった」



烝「どうも何も、副長はアイツのこと少しも疑っていないですよね」



土「………」


土方は黙ってしまった。


それに筆を動かす手が止まった。



烝「図星やな。まぁ、一応報告しときますわ。正直言って何も出て来んかったし目撃した人もおらんかったわ」



土「そうか。……すまなかったな」



烝「……構へん。調べることくらい」



土方に"すまない"と言われて少し戸惑った山崎。


しかし山崎も薫が怪しいとは思っていないようだった。



土「今日はゆっくり休んでくれ」



烝「……ほ、ほな、お言葉に甘えてそうさせてもらいますわ」



山崎は部屋を出た。



烝「副長熱でもあるんかな?」


そんなことを思いながら部屋に戻った。