ケータイ小説 野いちご

光の巫女

第二章 許嫁
幕間

我は下僕。

主が黒といえば黒。

白といえば白なのだ。

今の自分に必要なのは、命令に背くことのない人形に成りきることだけだ。

「海、説得してきた?このままのうのうと暮らしておけばいいって」

「風(フウ)、これは円様の命令なのだということ、理解しているか?」

同じ顔をした少女が、薄気味悪い笑みを浮かべながら言う。

双子の姉の風だ。

「だって、私だって円様の妻になることが出来るのよ?それを分かって言ってるの?」

「・・・それでも、俺たちはあの方の命令に背くことは許されない」

そう、それは死を意味すること。

自分たちには、拒否権はないのだ。

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