昼休みが始まって10分、現在12時20分。 自分のクラス、自分の席で4つの机をくっつけて、いつものメンバーでご飯を食べ始める。 前の歴史の授業が長引いたから、いつもよりちょっとだけ遅い時間。 私は女子にあるまじきスピードで、お母さんが作ってくれたお弁当を急いで口に運んでは飲み込む。 「亜希(アキ)、また先輩の試合見に行くの?」 そんな私の様子を見ていた1番の親友の涼(スズ)が、私に話しかけた。