パチッと目を開けた。

目が覚めたと同時に頭に激しい痛みが走った。

頭がボーっとする。

記憶が混乱してきた。


私は誰?
何してるの?


私は千花。
あの丘で頭が痛くなってベッドに寝ている。

うん。大丈夫。

意識はハッキリしている。

さっきのは夢?
いや、違う。

夢ならこんなにリアルに見るはずない。
あの女の子の気持ちをあそこまで深く感じれるはずない。

前世、だ。

花野と呼ばれたあの女の子が私の前世なんだ。

大切な人を失ったんだ。

そして、花野の生まれ変わりが私なんだ。


また、頭が痛くなりだした。

すると、ドアを叩く音がした。


その直後、おばあちゃんが入って来た。


「千花!やっと目が覚めたのね!」


おばあちゃんが私に駆け寄る。

「おばあちゃん、今日は何日?」


カーテンがかかってたため外の様子が見えず今、外が暗いのか明るいのかわからなかった。


「今日は5月10日、今はお昼の2時よ」