―――

―――――…


高校2年生の6月。

梅雨時には珍しく快晴となったある日。

天気予報では確か大雨だと言っていた。


夕方には雷も聞こえる地方もあるかもしれません、なんて言ってたっけ。

でも雲1つない天気模様だった。


でも、この日は俺にとって衝撃的な1日となる。


まぁ、そんなこと俺にも彼女にももちろん分かってなかった。




―――…


きゃーきゃーー!!
きゃ~~~!!!


黄色い声援が周囲から聞こえてくる。


それはここ摂弥(セツヤ)高校で今日サッカーの練習試合が行われているからだ。


まぁ、毎日他校からも応援しに来るぐらい有名だ。

というよりも俺らを見に来るために。



「きゃー!!
貴之(タカユキ)く~ん!!」


「蒼次(ソウジ)く~ん!!」


「陽平(ヨウヘイ)くん、
こっち見て~~~~!!」



そう、この有名な3人組。

入学して1年と2ヶ月があっという間に経った6月。

俺達にはそれぞれのファンクラブが知らない間に出来るくらい有名らしい。


この話もナルシストの陽平から聞いた話だからよく分からないけど。