「茉桜、おはよう」


「美紅!プレゼントありがとう!………ふふっ」





堪えきれず、思わずニヤけてしまったあたしを、引いた目で見る美紅。





「……怖いんですけど」


「見てこれ!」




美紅の言葉にショックは受けたもののスルーし、ポニーテールにまとめた髪に付けられたらシュシュを見せる。


ピンクの小花柄。




「翼先輩からのプレゼント♪」


「え、良かったじゃん」


「美紅のおかげだよ~!」




ぎゅーっと抱きつくと、暑苦しいって引きはがされた可哀想なあたし。




それでも朝からハイテンションなあたしは、昼休みに先生にお呼び出しをうけても、ルンルン気分で職員室に向かった。






「お前、追試な」




赤点だらけのテストを見せ付けられる。



「……?」



言葉の意味が理解できず、まばたきを繰り返す。



「つ・い・し!」


「追……試…?」



「そうだ」



「……」