ケータイ小説 野いちご

“またね。”

第1章+始まり+
弱い人


メールを送ると、美香と寺田くんはすぐにきた。

「菜摘、久しぶり!」

美香が満面の笑みで、ふたりがくる少し前に空いた菜摘の隣に座る。

ちょくちょく街中で偶然会うことはあったけれど、こうやって遊ぶのは久しぶりだ。

「うん。早かったね」

相変わらずのハイテンションで、金髪のセミロングに、もう開けるスペースがないほどのピアス。

最後に会った日よりも更に派手になっている。



「菜摘ちゃん?久しぶりー。俺のこと覚えてるー?」

『寺田くん』も大輔の隣にドカッと座ると、4人はテーブルを挟み、2対2で向かい合う。

寺田くんが煙草に火をつけると、菜摘の右隣からも同じ香りが漂ってきた。

苦手なメンソールの香りが、部屋に充満する。



仲良しなのかと思っていたのに、大輔と寺田くんはあまり話さない。

それどころか、大輔はずっと携帯をいじっている。

…なんか変な感じ。



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