そう思っていたのもつかの間



次の出来事で俺の酔いは
いっきにさめた


「―…ェ。」


ん?何か聞こえる

何かに包まれているようなこもった声


もう一度耳を澄ます



「―…メェ。」


今度はさっきよりはっきりと聞こえた



しかし、その声は

周りの草木の影からではなく


信じたくはないが





狼のお腹の中からだ