それから暫く歩き大通りに戻れば、私は休憩も兼ねてベンチに座る。 『…大丈夫?』 「別、に…このくらい、……無理。」 どうやら、この学生は運動が苦手らしい。 歩いた距離も距離だろうけど、普通の男子なら余裕だった筈だ。 思わず笑ってしまいたいが、全快になった時が怖いので学生が落ち着くまで必死に耐える。 学生が口を開いたのは、十数分掛かった後だった。