守の家に滞在して6日目の朝。


私の足取りは少し重い。




「……今日こそ委員長に謝らなくては…」


「本当、紗奈って素直じゃないよねー…ツンデレ?」




私はデレた覚えはない。




「あ、でもアンタ、ろくに"好き"も言えないのか。それ以上だね」




うぐっ…




「…私には無縁の世界なものでごわす」



「笹原君とラブラブしてたくせに…」




上辺だけね。




「きっと彼にとってはお遊びだったんだよ。
もう、いいや」




笹原晶のことは。




「……どうしたの、急に…」




そう言えば守にまだこのことは言ってなかったっけ。




「…笹原晶に、冷めたって言われた。飽きられたんだ」




だから、きっと彼はもう、私の前では笑わない。
…いや、あんまり笑ったことないけど。でもあんなに優しい顔は見せてくれないだろう。