「宜しくお願いします」



「明日でいいって聞いてたけど、まさか学校にそのままお泊まりセット持ってくるとは思わなかったわ…」




だって持って来ないと一回家に帰らなければならない。それだと意味がない。




「…その大荷物どう処理する気?」




ここは学校。
机の間の通路に置くにはこの荷物は邪魔になる。
しかも私の席は壁際。
皆よりもスペースがない。




「大丈夫。手は考えてある」




そうして私は廊下側の一番奥の端。つまりは笹原晶の席へ向かった。
ちなみに今日も奴は休みである。


私はそこへ荷物を置いて放置。




「コレで大丈夫」


「……アンタ、勇気あるね…
振られた相手でしかも不良にそんな扱い…」




皆さん私の行動にどん引きである。




「大丈夫だよ。
どうせ今日も笹原晶は来ないか「何だ、この荷物」




あ、あれ………?




「ら―――――…」




私の語尾は虚しく響き、後ろを振り返るとすこぶる恐い笹原晶の顔があった。