side:亜衣


瑠璃が明らかな妬きもちをして逃げてしまった

そのことに気付かない大樹くん…
今も大樹くんは夢崎風さんと話している


「旭…これ、ヤバくない?」


突然現れた、瑠璃と大樹くんの関係を揺るがす存在


「うーん…大樹が瑠璃ちゃん以外に揺らぐことは無いとは思うけど…瑠璃ちゃんが心配だね」


そう、瑠璃が心配

瑠璃ってば変な所で強がっちゃうからなぁ…
本当は誰よりも寂しんぼうなのに


「大樹くんがあんまりあの子に深入りしないことを祈るわ」

「そーだね。でも、芸能界に戻らない限りはあの子と関わることって無いんじゃない?」

「まぁ、それもそうね…とりあえず、大樹くんには後で瑠璃の所に行かせなきゃダメね。きっと、今ごろあの子ロッジで大泣きしてるわよ?」

「じゃ、とりあえずは…亜衣が行ってあげなよ?…寂しんぼさんなんでしょ?」


旭が笑って私の背中を押す


「うん、行ってくるわ」


そして、私は親友を慰めにロッジに戻った



ロッジに着くと…

思った通り
瑠璃はわんわん泣いていた