「ねぇ、鬼灯」

騒がしい宴会の中、一升瓶を持った雪羅が俺の近くに座った。

今、百鬼は宴会を行っている。夏から秋に変わったばかりの微妙な時期だが、夏と言う怪談ーつまり、夏で多くなった妖怪の退治が終わったので百鬼たちを労るために主様が計画したのだ。

「なんだ?」

「あんたってさ、主様ー人間と付き合って辛いって思うことある?」

俺はきょとんとし、雪羅の顔をまじまじと見た。雪羅の顔は酒が入ってるからか、ほんのり赤くなっていた。

「珍しいな。お前が俺に質問するなんて」

「仮にも私たちは一応人間で言う元カレカノでしょ」