「莉ー緒ー?」

「…なーにー?」

「あんた学校は?もう出ないと遅刻するんじゃないの?」

「……今日は学校休む」

「あら、珍しいっ」


お母さんは完全に、面白がっている。



翌日

私は学校へ行く気になれなくて…朝になっても、布団から起き上がれなかった。


昨日…漆原くんにキスされた。

びっくりした。

正直嬉しかった。


でも…私……

キスされた瞬間・・

気がついたら、漆原くんのこと突飛ばしてた…

突飛ばしたと思ったら…

私走って逃げてた・・・


昨日のことを、思い出すだけで、胸が痛くなる。





気まずくて…

漆原くんと顔合わせらんないよ…


枕に顔を埋め、暗闇の中で、考えることは漆原くんのことばかり。




「莉緒。本当に今日は休むの?」

「休む…学校に電話して~」


うつ伏せになりながら、少し甘えた声を出す。



「まあ、いいけど…家事だけはお願いね」