綾乃side


新しい学期。

新しいクラス。

新しい仲間。


新学期はたくさんの新しいで溢れてる。


私はキョロキョロと教室内を見渡していた。


仲良しの友達と一緒になれて喜ぶ人。

逆に友達と離ればなれになって少し残念そうな人。


私の場合は……


「……知り合いがいない」


去年仲良くしてくれた子達がみんな違うクラスに行ってしまい、ポツンと一人ぼっち。

かと言って、教室の前の方で盛り上がってる女子達の中に混ざる勇気もない。


うーん……どうしよう……。


あたしは一人で椅子に座りながら小さくため息をついた。