「姫宮のお坊ちゃま」




ダンディに髭を生やしたおじさんがそう声を掛けると、王子様スマイルで微笑む。




「椎様~っ♡」




髪の毛をくるくる巻いている派手な女の子たちが声を掛けても、王子様スマイルで微笑む。




あたしには、愛想を振りまいているようにしか見えない。




「ちょっと、椎」




グイッと、死角ゾーンへと連れて行く。





「...こういうのって、普通逆だよな」




椎を壁に押しつける。