その後は斗真くんの機嫌はすっかり直っていて



あの美少女のことも、斗真くんはまったく気にしている様子がないし



あの美少女もあれから姿を見せない



だからこの話しはこれで終わり



私はそう思っていた



そんなある日



私は休み時間にトイレに行ってから教室に戻っていた



「菜々ちゃん」



私をそう呼んだ人を見て顔がひきつる



「なぜに菜々ちゃん?」


「あら?あたしとあなたの仲じゃないの?」



深雪ちゃんはさも当然の様に私に腕を絡めてきた



「!?」


「あんた、あれからどうなったの?相手が誰かわかった?」



ああ…


深雪ちゃんに相談してたの忘れてた



「誰かわかったけど…わからない」


「は?」



深雪ちゃんが私をバカにしたような顔で見ている



「もう、いいのいいの、取りあえずあの話しは解決したから」


「ええ!?」