ポタン…ポタン…
どこかで水滴の落ちる音がしてる
冷たくて湿ったコンクリートの床
薄暗い地下室の隅に敷かれた
薄汚れたマット
弱い蛍光灯が遠くでまたたいている
意識がはっきりしない
思考が際限なく
緩くほどけていく
視界がぼんやりしていて
焦点が定まらない
誰かが戻ってくる
「…効いてきたか?」
「…あぁ…う…ん」
「くく…可愛いな…クスリ効いてる
時のお前って…」
言われてることの意味を
頭で理解出来ない
でも
それでいい
「…して…よ」
「欲しいか」
「早…く」
「いやらしいな…欲しがって」
「はやく…して…」
早く埋めて欲しい
なんでもいい
早く
もっと
意識を失うまで