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―――何故だ?

何で……俺は今ここで、猿を見ているんだ?


……あり得ねんだけど………。

「………」


「ねっ、柊!見てあの子!
隣の小さな子の芋を横取りしたよ!
猿の世界にも色んな性格の子がいるんだね。

あの芋を取った子、柊みたいだね。
何だか偉そう」


………え。

……何だと。


「なっ…何であれが俺なんだよ」


「あっ!!ゾウだ!おっきい!
近くで見ようよ」


そう言って杏奈は俺の手をサッと繋ぐとグイグイとゾウ舎の方へ引きずって行く。

……こいつ、俺の話、全く聞いてねぇ…。