ザッ、ザッ

靴が地面に擦れる音だけが聞こえ、私と相原君はお互いずっと黙ったまま。

さっきの事があって何だか照れ臭いというか恥ずかしいみたいなって…

でも行こうって手をひいてくれた時とても嬉しかった

今まで優しくしてくれた人なんていなかったから






「あ、ここ…私ここでいつも食べてるの」

そう


そこはいつも一人で食べてる場所、非常口の前のスペース


「源本さんいつもここで?」

うんとは言わず首を縦に振る、自分が情けないって思ったから


「じゃあ俺もここで食べるよ。一緒にね」


相原君は幻滅するどころかまた優しく笑って一緒に食べようって言ってくれた